日記

やらない価値

この世の多くのことはやらないよりはやったほうが良く、
実際に自らの手足を使ってやってみることで経験が蓄積し、
その経験が血となり肉となってその後に役立ってくるものですが
「やらないほうが良い」ということもあります。

それは、「欲」がくっついた行動をしようとした時です。

周囲で度々見かけますが、その人とはまったく関係のないことに
何でもかんでも首を突っ込みたがる人がいますね。
当の本人は、「相談に乗ってあげる、私が解決してあげる」
という気持ちなのでしょうが、良く言えば「世話好き」、
悪く言えば「おせっかい」となります。

そして、そのような人が首を突っ込んだ結果、多くの場合、
物事は解決に向かうどころかいっそう複雑になり、
ぐちゃぐちゃになって収拾がつかなくなってしまいますね。
その人があれこれやらないほうが
まだマシだったということになります。

その人は、世話をしてあげることが本来の目的なのではなく、
自己主張や孤独感の癒し、自己の存在意義の確認といった
その人自身の「欲」のために動いたから失敗した、
と言えるでしょう。

また、「やらないほうが良い」ことをして失敗するのは、
多くの場合、突然の思いがけない大成功や、
小さな成功が何度か連続して起こった直後に発生します。

それは、「上手く行っている」という心の奢りや気の緩み、
「もっともっと」という欲の暴走がきっかけになります。

人間ですから、誰でもこのような心理状態になるのですが、
そのような時には、「やらない価値」を思い出しましょう。
「欲」に心がロックされると盲目になってしまって、
「やらない価値」の存在を思い出せなくなってしまいますが、
無理にでも意識して思い出すようにしましょう。

作曲家・株式会社サウンドジュエルデザイナーズ 代表取締役/青森県出身・横浜市在住/映画音楽、テレビやCMの音楽、歌、舞台音楽など、幅広い色彩の音楽を、繊細な音楽表現で描いています。主な作品は、映画『校庭に東風吹いて』、『ひまわり 沖縄は忘れない あの日の空を』、『アンダンテ 稲の旋律』、テレビアニメ『アスタロッテのおもちゃ!』など。特技は、集中力が長時間持続すること。好きなものは、美しいもの、映画、本、マカロン、チョコレート、高い所。好きな言葉は、「芸術家は弱者の味方である」。ドストエフスキー、太宰治、寺山修司、芥川龍之介、江戸川乱歩、夢野久作などを愛読しています。