創作においても、仕事においても、生活のことでも、
複雑にするよりも簡潔にすることのほうが難しいものです。
感情にまかせてありとあらゆるものを詰め込んだり、
あれもこれもやろうとしますと、結局はごちゃごちゃして
何が何だか分からないものになってしまい、それを受け取る
第三者には、全く伝わらないものになってしまいます。
つまり、相手に何か伝えようとする時には、
できるだけシンプルにするよう心掛けることが必要です。
そして、この「シンプルにする」ということが、
一見すると簡単なようですが実はとても難しいのです。
混沌とした複雑なもののほうが作るのが難しく、
シンプルなものは簡単で、作業が楽だろうと思われがちですが、
実はそれは逆で、シンプルなもののほうが作るのが難しいです。
シンプルと手抜きは意味が違います。
分かりやすく言いますと、複雑で混沌としたものが持っている
すべての機能を、シンプルなものは持っています。
しかし、手抜きしたものは持っていません。
その違いですね。
そして、その「物事をシンプルにする」作業には、
とてつもない集中力が必要です。
ごちゃごちゃと積み上げたブロックをひとつずつはずしていき、
それでも倒れないように崩れないようにするゲームがありますが
感覚的にはあれに似ています。