日記

テレパシーコミュニケーション

息子の顔を一目見ただけで、一瞬で息子が抱えている苦悩を
感じ取り、心を痛める母親の姿が、
ドストエフスキーの小説『罪と罰』の中で描かれていて、
それは僕も大好きな場面のひとつなのですが、
本当に通じ合っている者同士というのは、
言葉を交わさなくてもお互いの心を知ることができるものです。

アメリカ人などを見ますと、大げさな身振り手振りや、
大きな声、断定した言葉づかいで伝えようとします。
それはまるで契約書に濃いインクでサインをするかのようです。
慎重に言葉を選び、死刑宣告のように明確に伝えます。

後になってから、言った言わないでもめることがないように、
そのように伝えることも大切なのかもしれませんが、
僕はどちらかと言えば、あうんの呼吸が息づいている、
日本人のテレパシーコミュニケーションのほうが好きです。

言わなくても分かってもらえる。

これほど強い絆というものはなく、それを可能とするためには、
相手とかなりの信頼関係を築けていなければなりません。

作曲家・株式会社サウンドジュエルデザイナーズ 代表取締役/青森県出身・横浜市在住/映画音楽、テレビやCMの音楽、歌、舞台音楽など、幅広い色彩の音楽を、繊細な音楽表現で描いています。主な作品は、映画『校庭に東風吹いて』、『ひまわり 沖縄は忘れない あの日の空を』、『アンダンテ 稲の旋律』、テレビアニメ『アスタロッテのおもちゃ!』など。特技は、集中力が長時間持続すること。好きなものは、美しいもの、映画、本、マカロン、チョコレート、高い所。好きな言葉は、「芸術家は弱者の味方である」。ドストエフスキー、太宰治、寺山修司、芥川龍之介、江戸川乱歩、夢野久作などを愛読しています。