日記

一人の力が世界を変える

たった一人の力では世界は変えられないと言いますが、
それは果たして真実でしょうか。

たとえば、一昨年惜しまれながら亡くなった
アップル社のスティーブ・ジョブズという人がいます。

この人はマッキントッシュ(Mac)というパソコンを作って、
会社を大きくしましたが、やがて経営陣の揉め事によって、
会社を追い出されてしまいました。(自分で作った会社なのに
クビになってしまうところがこの世界の厳しいところです。)

すると、ビル・ゲイツという人が作ったウィンドウズ(Win)の
人気によってアップル社はみるみるうちに傾いてしまいました。

世界のパソコンのほとんどがウィンドウズ搭載となり、
マッキントッシュは、グラフィックや音楽を仕事とする
ごく一部のマニアックな人が使うのみとなりました。

そしていよいよもうダメだとなった時に、
スティーブ・ジョブズが会社に呼び戻されます。
(追い出しておいて、困ったらまた呼び出すなんて、
これもまたこの世界の喜劇的なところです。)

その後は、iMac(カラフルで可愛いパソコンでしたね)、
iPod、iPhone、iPadと、新しい製品を次々と生み出し、
世界中の人たちのライフスタイルを変えました。

その結果、ついにウィンドウズの勢いを抑え込み、
アップル社の時価総額はビル・ゲイツのマイクロソフト社を抜き
史上最高(およそ49兆円)を記録したのです。

このような流れを見ますと、
スティーブ・ジョブズというたった一人の人間の存在が、
とても重いということがお分かりになるでしょう。
一人の力が世界を変えたと言っても、
決して言い過ぎではないでしょう。

もちろん、スティーブ・ジョブズはコンピューターの部品を
すべて組み立てられるわけではないと思いますし、
搭載されているすべてのソフトをプログラミングできるわけでも
iPhoneのタッチパネルはおろかスイッチの部品ひとつさえ
作ることはできないでしょう。
そういう意味では、「たった一人の力では世界は変えられない」
というのもまた真実でしょう。

しかし、壮大なビジョンを思い描き、
そのビジョンに人を巻き込んで仕事をさせ、
夢を現実に変換していくのは、たった一人の力です。

作曲家・株式会社サウンドジュエルデザイナーズ 代表取締役/青森県出身・横浜市在住/映画音楽、テレビやCMの音楽、歌、舞台音楽など、幅広い色彩の音楽を、繊細な音楽表現で描いています。主な作品は、映画『校庭に東風吹いて』、『ひまわり 沖縄は忘れない あの日の空を』、『アンダンテ 稲の旋律』、テレビアニメ『アスタロッテのおもちゃ!』など。特技は、集中力が長時間持続すること。好きなものは、美しいもの、映画、本、マカロン、チョコレート、高い所。好きな言葉は、「芸術家は弱者の味方である」。ドストエフスキー、太宰治、寺山修司、芥川龍之介、江戸川乱歩、夢野久作などを愛読しています。