日記

世界で一番美しい手紙

僕がいつも通る道の片隅に、
きれいに花瓶に入れられて花が供えられています。

この車社会ですからそれはあちこちで見かける
ありふれた光景なのでしょうが、僕はその側を通り、
供えられた美しい花を見る時、とても幸せな気持ちになります。

その花はいつも、ほとんど毎日と言っていいくらいに、
新しい花に取り換えられています。
どんな人が亡くなって、いつどんな人が花を供えているのか
分からないのですが、花はいつも新しく美しくそこにあります。

それを見る度に僕は、

「ああ、亡くなった人はかわいそうだったけれど、
 とても幸せな人だな。」

と思います。

毎日新しい花を供えている誰かの想いは、
空の上にきっと届いているでしょう。

その花は、亡くなった人とその人(親でしょうか恋人でしょうか
とにかく大切な人に違いありません。)が毎日交わす、
世界で一番美しい手紙ですね。

作曲家・株式会社サウンドジュエルデザイナーズ 代表取締役/青森県出身・横浜市在住/映画音楽、テレビやCMの音楽、歌、舞台音楽など、幅広い色彩の音楽を、繊細な音楽表現で描いています。主な作品は、映画『校庭に東風吹いて』、『ひまわり 沖縄は忘れない あの日の空を』、『アンダンテ 稲の旋律』、テレビアニメ『アスタロッテのおもちゃ!』など。特技は、集中力が長時間持続すること。好きなものは、美しいもの、映画、本、マカロン、チョコレート、高い所。好きな言葉は、「芸術家は弱者の味方である」。ドストエフスキー、太宰治、寺山修司、芥川龍之介、江戸川乱歩、夢野久作などを愛読しています。