日記

人間にできるのは寄り添うことだけ

人間は誰でも、たった一人で生まれて、たった一人で死んでいく
のですから、孤独な存在であると言えるでしょう。

もちろんお母さんの存在があるからこそ生まれたのですし、
死の瞬間に誰かに看取ってもらいたいとも思うでしょう。

しかし、お母さんに助けられながらも生まれるのは一人ですし、
どれだけたくさんの人に看取られていても、
お墓に入るのは自分一人きりです。
そこには必ず「別れ」がありますね。

「人はいつか最愛の人と別れなければならない」

という言葉がありますが、孤独に生まれて、幾人かの人と出逢い
そしてまた孤独に帰っていく、というのは、
すべての生き物に共通することですね。
決して避けることはできません。

人間は弱い生き物ですから、素晴らしい人に出逢うと、
一瞬、孤独が消え去ってしまったかのように感じるものです。
しかし本当は、孤独はすぐ隣に、いつでも、あります。

そんなすぐそばにある孤独というものを見て見ないふりをして
誰かに依存することで紛らわそうとしても、待っているのは
悲しみや空しさばかりです。
なぜなら、相手もまた同じように孤独を抱えた
不安定な存在であるからです。
不安定な人間が不安定な人間に寄り掛かっても、
破滅が待っているだけでしょう。

人間にできるのは、孤独がすぐ近くにあることをいつも認識し、
束の間、それを忘れさせてくれる夢を見せてくれる相手に
「寄り添う」ことくらいでしょう。

孤独を消してあげることも、悲しみを取り除いてあげることも
できない無力な生き物ですが、その「寄り添う」ということが、
何よりも美しいことなのだと思います。

作曲家・株式会社サウンドジュエルデザイナーズ 代表取締役/青森県出身・横浜市在住/映画音楽、テレビやCMの音楽、歌、舞台音楽など、幅広い色彩の音楽を、繊細な音楽表現で描いています。主な作品は、映画『校庭に東風吹いて』、『ひまわり 沖縄は忘れない あの日の空を』、『アンダンテ 稲の旋律』、テレビアニメ『アスタロッテのおもちゃ!』など。特技は、集中力が長時間持続すること。好きなものは、美しいもの、映画、本、マカロン、チョコレート、高い所。好きな言葉は、「芸術家は弱者の味方である」。ドストエフスキー、太宰治、寺山修司、芥川龍之介、江戸川乱歩、夢野久作などを愛読しています。