日記

仕事の一番の大敵は自らの感情

何事でもまず、技術として身に付いていないうちは、
小さくて具体的なことを「機械的に」積み上げていくことが
必要です。

「機械的に」というのは、「人間としての感情をなくして」
ということになりますので、やっていて味気ないものですし、
最初のうちは感情が邪魔をしてなかなか上手くできないものです。

たとえば、仕事の現場では、

「どうしてこんなことをやらなければいけないのだろう。
 わたしは機械じゃない。」

という不平が多く聞かれます。

しかし、その「機械的な行動の積み重ね」こそが、
技術を身に付ける唯一の方法なのです。

「機械的に」というのは、「人間としての感情をなくして」
ということであると言いましたが、それは突き詰めていくと、
「欲望や惰性、恐れなど、人間の弱い部分」の排除です。

仕事においてはそういうことが一番のリスクとなります。

リュック・ベッソン監督の映画『レオン』の中で、
腕の良い殺し屋のレオンがある日マチルダという少女に出会い、
愛を感じた瞬間から仕事に行くのが怖くなります。

愛というものを知らなかった頃は淡々とこなせた仕事も、
愛という人間的な感情を知った瞬間から乱れ始めます。

また、工事現場や交通機関など、安全第一の仕事場では、
「指差し確認」というものがあります。

「前方よし。」

などと声に出して言いながら、
確認方向をはっきりと指で差しながら確認します。

確認するだけなら、指で差さなくても、声に出さなくても、
自分の心で納得すれば良いはずです。

ところが人間というのは曖昧なもので、もしも指差し確認を
しなかったなら、大きな事故が多発することでしょう。

つまり、機械的な動作によって、自分の感情を振り払って、
曖昧さを取り除いていることになります。

このように見てみますと、仕事を邪魔する一番の大敵は、
自分自身の感情であることに気が付きます。

作曲家・株式会社サウンドジュエルデザイナーズ 代表取締役/青森県出身・横浜市在住/映画音楽、テレビやCMの音楽、歌、舞台音楽など、幅広い色彩の音楽を、繊細な音楽表現で描いています。主な作品は、映画『校庭に東風吹いて』、『ひまわり 沖縄は忘れない あの日の空を』、『アンダンテ 稲の旋律』、テレビアニメ『アスタロッテのおもちゃ!』など。特技は、集中力が長時間持続すること。好きなものは、美しいもの、映画、本、マカロン、チョコレート、高い所。好きな言葉は、「芸術家は弱者の味方である」。ドストエフスキー、太宰治、寺山修司、芥川龍之介、江戸川乱歩、夢野久作などを愛読しています。