日記

作品の熱量

今朝見かけたテレビ番組の中で、
老舗喫茶店の店主のおじいちゃんが、

「珈琲は、淹れた人のそのまんまが出るんですよ。
 やさしい人が淹れればやさしい味に。
 だから、美味しい珈琲を淹れるためには、
 まずは人間を磨かなくてはいけません。」

と言っていました。

人間が作ったものには、たとえそれを全く意識しなくても、
その人の人間性が少なからず入ってしまいます。

鈍感な人はそれを感じず、ものの表面しか見えませんが、
敏感な人は作った人の心持ちまで感じ取ってしまいますので、
ものづくりをする者は、そのことを常に念頭に置いて、
自分磨きを怠ってはいけません。

しかしながら、真面目で善良な人間にならなければいけない
ということではありません。
破滅的な私生活を送っている人が優れた作品を生み出す
ということはよくあることで、
このような人たちはこのような人たちなりに、自分のテーマ
(人間の弱さや醜さ、その中にある儚い美しさなど)を
命がけで追い求めていますので、
これは「自分磨き」のひとつと言ってよいでしょう。

自分が信じたテーマにどれだけ熱意を注げたかという
その「熱量」が、作品を通して相手に伝わるのだと思います。

作曲家・株式会社サウンドジュエルデザイナーズ 代表取締役/青森県出身・横浜市在住/映画音楽、テレビやCMの音楽、歌、舞台音楽など、幅広い色彩の音楽を、繊細な音楽表現で描いています。主な作品は、映画『校庭に東風吹いて』、『ひまわり 沖縄は忘れない あの日の空を』、『アンダンテ 稲の旋律』、テレビアニメ『アスタロッテのおもちゃ!』など。特技は、集中力が長時間持続すること。好きなものは、美しいもの、映画、本、マカロン、チョコレート、高い所。好きな言葉は、「芸術家は弱者の味方である」。ドストエフスキー、太宰治、寺山修司、芥川龍之介、江戸川乱歩、夢野久作などを愛読しています。