迫り来る締切に追いかけられながら、
この身の力すべてを振り絞って作り上げたものに対して、
お客様から修正のリクエストが来た時には、
「よくあること」と頭では分かってはいるものの
少なからず落ち込んでしまうのは、
クリエイターなら誰もが身に覚えのあることでしょう。
「一発OK」
この言葉ほどクリエイターを喜ばせるものはないのです(笑)。
しかし、自分では「最高」と思うものが、
他人にとっても「最高」であるとは限りません。
仕事というのは、「自己満足」ではなく「お客様満足」ですので
自分の美学ではなくお客様の美学を尊重しなければいけません。
自分の好きなようにやりたいのであれば、仕事ではなく、
自分の「個展」でやればいいだけの話です。
お客様の望むものを作って満足してもらうことが大前提です。
とは言うものの、僕も神様ではありませんので、
お客様からリクエストが来た時には、
一瞬(ほんの一瞬だけですよ)ムムムっとなりますが、
そんな時には、深呼吸をして心を鎮め、
こう自分に言い聞かせます。
「作品をもっと良くするチャンスをいただきました。」
仕事は、お客様との「対話」です。
作品をテーブルの真ん中に置いて、
お客様と一緒にいろいろな角度から眺めながら話し合うのです。
僕のほうから見て「完璧」だと思っても、
お客様のほうから見たら思わぬ傷が付いていたりするものです。