日記

作曲する時の気持ち

「作曲をしている時ってどんな気持ちなのですか?」

と訊かれることがよくあります。

僕は、

「喜びと苦しさが入り混じった不思議な気持ちです。」

とお答えします。

よく、

「産みの苦しみ」

などと言われますが、苦しいだけではありません。
まったく何もないところから新しいものを創り出すのは、
喜びでもあります。
どんなものが出来上がるのか、わくわくする気持ちもあります。

ちょうど女性の出産のように、赤ちゃんを産む肉体的な苦しみと
新しい命を待ちわびる気持ち、嬉しさや愛おしさという気持ちを
同時に感じるのと似ているのかもしれません。

苦しみの部分はどうかと言いますと、
人によって多少なりとも違うと思いますが僕の場合は、
ひとつの仕事に取りかかった時、すぐには作りません。
音楽で表現したいテーマやシナリオ、クライアントの希望などを
一回自分の中に入れてそのままにしておきます。

そして、何をする時も、食事の時もお風呂に入る時も
常にそのことが頭から離れない状態になります。

誰かと話をしていても、いつその「音楽の種」がシグナルを
発するか分かりませんので、気がそぞろになって、
申し訳ないことになってしまいます。

「ちょっと! 人の話聞いてるの?」

とか

「大丈夫ですか? 何か考え事ですか?」

などと叱られて、我にかえることもあります。

また、やっと良いメロディーや音楽のアイディアができた
と思った瞬間に、

「ちょっと違うな。これではない。やり直しだなあ。」

となって、また機会を待つ時間に耐えることになります。

そして、いよいよ作るべき音楽のかたちを得られたら、
そこからは楽譜を書いたり、音源を作ったり、録音をしたり、
根気の要る肉体作業となります。

作曲家・株式会社サウンドジュエルデザイナーズ 代表取締役/青森県出身・横浜市在住/映画音楽、テレビやCMの音楽、歌、舞台音楽など、幅広い色彩の音楽を、繊細な音楽表現で描いています。主な作品は、映画『校庭に東風吹いて』、『ひまわり 沖縄は忘れない あの日の空を』、『アンダンテ 稲の旋律』、テレビアニメ『アスタロッテのおもちゃ!』など。特技は、集中力が長時間持続すること。好きなものは、美しいもの、映画、本、マカロン、チョコレート、高い所。好きな言葉は、「芸術家は弱者の味方である」。ドストエフスキー、太宰治、寺山修司、芥川龍之介、江戸川乱歩、夢野久作などを愛読しています。
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