日記

傷や汚れに美を感じる

僕は、買ってきたばかりの新品よりも、
使い込んで少しくたびれたもののほうが好きです。

日焼けしてページが薄茶色になった古本が大好きですし、
錆びた鉄製のテーブルや、古い紅茶の缶、
不注意にも落として傷が付いてしまったiPhoneなど、
大切に使ってきた上で付いた傷や汚れには美を感じます。

古本などはたまに前の持ち主の書き込みなどを発見して、
嬉しくなることがあります。

「ああ、この文章がこの人の心に響いたんだな。」

と、その前の持ち主に今すぐ会いたい衝動にかられます。
(一冊の本を媒介として人と人とが出逢えるなんて、
なんて素敵なことでしょう。)

物に付いた傷や汚れは決してマイナスなものではなく、
その物を手にしていた誰かの時間が刻まれた貴重なものです。

物に付いた傷や汚れに、人と人とのつながりの心地良さ、
時の流れ美しさを感じることができます。

工場で作られて「そのままのもの」よりも、
誰かが大切に使った痕跡があったほうが美しいと思います。

作曲家・株式会社サウンドジュエルデザイナーズ 代表取締役/青森県出身・横浜市在住/映画音楽、テレビやCMの音楽、歌、舞台音楽など、幅広い色彩の音楽を、繊細な音楽表現で描いています。主な作品は、映画『校庭に東風吹いて』、『ひまわり 沖縄は忘れない あの日の空を』、『アンダンテ 稲の旋律』、テレビアニメ『アスタロッテのおもちゃ!』など。特技は、集中力が長時間持続すること。好きなものは、美しいもの、映画、本、マカロン、チョコレート、高い所。好きな言葉は、「芸術家は弱者の味方である」。ドストエフスキー、太宰治、寺山修司、芥川龍之介、江戸川乱歩、夢野久作などを愛読しています。