日記

味わってみるまで分からない

おそろしいことに、

「もういくつ寝るとお正月」

のフレーズが頭をよぎる時期となりました。

一年というのはこんなにもあっという間で、
欲張って100歳まで生きたと仮定しても、
それがたった100回しかないのですから、
時間の貴重さというものを思い知らされます。

僕は音楽を作るお仕事をしていますが、音楽は、
人様のそんな貴重な時間を使わせていただく品物です。

音楽であれば5分、映画であれば2時間。
そうやって誰かの大切な時間をいただくことになるのですから、
半端なものを作るわけにはいきません。

わざわざ時間を取ってくださる方にとって、
有益なものでなければまったく意味がありません。

また、自分が有益だと信じて丹精込めて作っても、
受け取ってくれた人にとってそれが有益だとは限りません。

人はそれぞれ価値観や好みが違いますので、
せっかく時間を取っていただいたのに

「ミスマッチだった」

ということも有り得るのです。

「良い人だと思って恋人になったら、実はロクデナシだった。」

音楽や映画などの芸術ごともそれと同じようなものです。

味わってみるまで自分に合うか合わないかが分からないのです。
自分に合うものが他人には合わなかったり、
またその逆も言えるでしょう。

音楽や映画を鑑賞することは、
貴重な時間を投じる賭け事のようなものです。

作曲家・株式会社サウンドジュエルデザイナーズ 代表取締役/青森県出身・横浜市在住/映画音楽、テレビやCMの音楽、歌、舞台音楽など、幅広い色彩の音楽を、繊細な音楽表現で描いています。主な作品は、映画『校庭に東風吹いて』、『ひまわり 沖縄は忘れない あの日の空を』、『アンダンテ 稲の旋律』、テレビアニメ『アスタロッテのおもちゃ!』など。特技は、集中力が長時間持続すること。好きなものは、美しいもの、映画、本、マカロン、チョコレート、高い所。好きな言葉は、「芸術家は弱者の味方である」。ドストエフスキー、太宰治、寺山修司、芥川龍之介、江戸川乱歩、夢野久作などを愛読しています。