日記

地球上のどこにもない場所

「行ってみたいところはどこですか?」

と訊かれても、特に行きたい場所などないつまらない男です。

大学生の頃、僕がどこにも行こうとしないので、
その時お付き合いしていた彼女がしびれを切らして、
自ら旅行を計画して切符を取り、
「この日、旅行に行くから、よろしくね。」と
強引に僕を連れ出したものです。
(僕から旅行を計画したことは一度もありません。)

フランスとロシアには行ってみたいと思いますが、
実はそれほどでもありません。
行かなくて良ければそれに越したことはありません。

スカイツリーも渋谷Hikarieにも行きたいとは思いません。
むしろ人ごみは好きではないので、
行かなくて良ければそれに越したことはありません。

どこに行ったって、そこには同じように人間の営みがあり、
そこにある喜怒哀楽はどこでも全く同じものです。
目に入ってくる風景や産物の物珍しさはあるのでしょうが、
それにはさほど惹きつけられません。

美しい音楽を聴いたり作ったりしながらその世界に旅をしたり、
変わり者と呼ばれる人に会って奇想天外な話に没頭したり、
つまり、この地球上のどこにもない場所、
足では決して行けないような場所への旅行は大好きなのですが。

作曲家・株式会社サウンドジュエルデザイナーズ 代表取締役/青森県出身・横浜市在住/映画音楽、テレビやCMの音楽、歌、舞台音楽など、幅広い色彩の音楽を、繊細な音楽表現で描いています。主な作品は、映画『校庭に東風吹いて』、『ひまわり 沖縄は忘れない あの日の空を』、『アンダンテ 稲の旋律』、テレビアニメ『アスタロッテのおもちゃ!』など。特技は、集中力が長時間持続すること。好きなものは、美しいもの、映画、本、マカロン、チョコレート、高い所。好きな言葉は、「芸術家は弱者の味方である」。ドストエフスキー、太宰治、寺山修司、芥川龍之介、江戸川乱歩、夢野久作などを愛読しています。