今日、仕事の合間を縫って、
たまプラーザという近所の駅に遊びにいきました。
海に行くでもなく花火に行くでもなく旅行をするでもなく
いつも部屋に篭ってせっせと音楽を作るだけの
まるっきり季節感のない生活をしているものですから、
少しは夏らしいことをしようと思い、
かき氷を食べることにしました。
たまプラーザテラスという駅ビルの中に、
素敵なお茶屋を見つけ、そこが「氷あります」でしたので、
入ってみたところ、狭い店内の奥に通され、
そこは客席数たった6つばかりの、
薄暗く静かでひんやりとした「素敵空間」だったのです。
「ほうじ茶かき氷」というのを注文したところ、
涼しげなガラス製のお盆と小鉢に丁寧に乗せられた
美しい茶色のかき氷が運ばれてきました。
添えられた不思議な形状のお匙で掬って一口食べてみたら、
それは生まれてから今まで食べたことのないような氷でした。
お祭りや縁日でよくあるかき氷とももちろん違いますが、
テレビなどでよくやっている、
「天然氷使用、ふわっとした食感のかき氷」
というのとも少し違って、それは、
さらさらとしていてまるでお砂糖のように軽く、
素晴らしいほうじ茶の香りがする奇跡のかき氷だったのです。
荻上直子監督の映画『めがね』の中に、
もたいまさこさん演じる謎のおばさんが作るかき氷が、
「一回食べたら人生が変わるかき氷」
などと皆に賞賛されるシーンがありますが、
まさにその感覚を実感できました。
「奇跡のかき氷」に出逢えた素敵な夏の思い出です。