日記

官能について

最近、「官能」という言葉についてよく考えます。
良い芸術かあまり良くない芸術かは、その作品の中の
「官能」の有無によって分かれると考えたからです。

大辞林によりますと、官能という言葉の意味は、

①耳・鼻・目など、感覚器官の働き。
②感覚器官を通して得られる快さ。特に、性的な感覚にいう。

とあり、この場合は②の意味となります。

また、「官能美」という言葉もあるくらい、
官能と美とは密接に結びついているということが分かります。

重苦しく大真面目なテーマを扱った作品であっても、
官能がなければ人の心に響くことはありません。
官能によって受け手の心を開いて初めて、
テーマを伝えることができます。

官能というのは単なる性的な快楽を呼び起こすものではなく、
もっと深い、魂まで揺さぶるような衝撃的なものです。

露骨な性的描写があったり、エロス作品だからといって
必ず官能が存在しているとは限りません。
エロティックなモチーフをいっさい扱わず、
人の裸もいっさい出てこなくても、
官能を感じる作品というものは存在します。

たとえばここに、海の水面を長映しした映像作品があるとして、
そこに官能的表現がしっかり息づいているならば、
人はそれを見て欲情するはずなのです。

作曲家・株式会社サウンドジュエルデザイナーズ 代表取締役/青森県出身・横浜市在住/映画音楽、テレビやCMの音楽、歌、舞台音楽など、幅広い色彩の音楽を、繊細な音楽表現で描いています。主な作品は、映画『校庭に東風吹いて』、『ひまわり 沖縄は忘れない あの日の空を』、『アンダンテ 稲の旋律』、テレビアニメ『アスタロッテのおもちゃ!』など。特技は、集中力が長時間持続すること。好きなものは、美しいもの、映画、本、マカロン、チョコレート、高い所。好きな言葉は、「芸術家は弱者の味方である」。ドストエフスキー、太宰治、寺山修司、芥川龍之介、江戸川乱歩、夢野久作などを愛読しています。