日記

恩を忘れない

「恩を忘れない人になりたい」

と、いつも思います。

「なりたい」と書いたのは、人間の未熟さや日々の忙しさに、
これまでに受けた恩をつい忘れてしまうような自分だからです。

人間はみんな自分の人生、自分の生活で手一杯なはずであり、
それはこの厳しい社会で生きている人すべてに共通する
ことであると思います。

たとえば大げさな例として、
大富豪には何の悩みもないと言えるでしょうか。

僕は富豪ではありませんので、
あくまでも想像するしかありませんが、
大富豪は大富豪なりの深刻な悩みを抱えていると思います。
それは、富豪であっても、そうでない人たちと同じ割合で
自殺してしまうという明確な事実があるからです。

つまり、どんな人にとっても、生きていくのは精一杯なのです。

そんな中、自分以外の誰かの人生に想いを寄せて、
自分の時間や労力を捧げるということは、
並大抵のことではないことに気が付きます。

自分が受けた小さな恩は、それを与えてくれた人にとっては、
想像を越えるくらいの大きな負担であったことを
知らなければいけません。

自分自身でやってみるとよく分かります。

誰かから受けた恩と同じことを、他の人にやってみてください。
とても大変であることに気が付くでしょう。

そして、またひとつ不思議なことがあります。

それは、

「誰かのために何かをしたいと心から願った時、
 それはちっとも苦痛ではなく、
 水が流れるように自然にできる」

ということです。

つまり、先に書いたように、自分以外の誰かのために何かをする
というのはとても大きな負担ではありますが、
心からその人の力になりたいと思った時、
人はそれを負担と思わないということです。

受けた恩を決して忘れず、そしてまた、
自然体で誰かの人生に寄り添える人間になりたいと
いつも思っています。

作曲家・株式会社サウンドジュエルデザイナーズ 代表取締役/青森県出身・横浜市在住/映画音楽、テレビやCMの音楽、歌、舞台音楽など、幅広い色彩の音楽を、繊細な音楽表現で描いています。主な作品は、映画『校庭に東風吹いて』、『ひまわり 沖縄は忘れない あの日の空を』、『アンダンテ 稲の旋律』、テレビアニメ『アスタロッテのおもちゃ!』など。特技は、集中力が長時間持続すること。好きなものは、美しいもの、映画、本、マカロン、チョコレート、高い所。好きな言葉は、「芸術家は弱者の味方である」。ドストエフスキー、太宰治、寺山修司、芥川龍之介、江戸川乱歩、夢野久作などを愛読しています。