ギリシャのある哲学者の書いた本によりますと、
愛されるよりも愛することのほうが美しいのだそうです。
確かに、たくさんの人に好かれているのに、
自分自身は誰のことも愛することができずに
完全に「自己愛」に生きている人を知っています。
そういう人は多くの人に愛されているから幸せじゃないか
と言えば必ずしもそうとは言えず、
むしろいつもなぜか不満そうで、不幸せに見えます。
反対に、誰かを愛している人はその瞳もキラキラと輝き、
とても美しく見えるのです。
「愛する」というのも人間の能力のひとつですので、
その能力が欠損している人もいますし、上手下手もあります。
そして、この世のありとあらゆる不幸な事件は、
愛する能力が欠けていたために起こっていると言っても
決して過言ではないでしょう。
また、愛する能力に欠けている人の多くが、
たくさんの人に愛されているような人だという事実があるのも
とても不思議なことです。
愛されることに慣れてしまうと、、
愛することができなくなってしまうのかもしれません。
人間には「欲」という哀しいモヤモヤがありますので、
「愛するより愛されたい!」と思ってしまいがちですが、
愛されなくても憂えることはありません。
愛されることではなく、愛することこそが大切であり、
愛することで人は美しく輝くのです。
日記