日記

慣れてしまうと強い

どのようなことでも「慣れ」てしまうことをほど
強いものはありません。

たとえば、美しい音楽を演奏するための本などは、
それこそ星の数ほど出版されていますが、
その本に書かれてあるようにやったからといって、
すぐに美しい演奏ができるというわけではありませんね。

つまり、理論を頭に入れても、実際にそれを具現化することは
すぐにはできないわけです。

直感で、ただ何となく、気持ちのままに、などというのは、
美しい音楽を演奏する達人たちだけが持っている能力ですが、
これは、美しい音楽を演奏することに
身体が慣れたためです。
頭でごちゃごちゃ考えなくても、
自然に、感覚的に、できるようになっているのです。

長嶋茂雄さんが、打球の際のアドバイスを求められて、

「ボールがピューっと飛んできたら、
 バットを振って、カーンと打ってください。」

と言ったという有名な話がありますが、
達人の感覚というものはまさにそんな感じです。

しかし、その感覚、その「慣れ」を手に入れるためには、
理論書に書かれてある具体的なことを、
日々まじめにコツコツと繰り返していくしかありません。
そういう意味で、基本を学び、それを積み上げていくことは
とても大切です。

それをすることで、次第に身体が慣れて、
いつしか感覚的にできるようになるのですが、
この日々のコツコツが実に根気の要る作業となりますので、
ほとんどの人が途中で投げ出してしまいます。

作曲家・株式会社サウンドジュエルデザイナーズ 代表取締役/青森県出身・横浜市在住/映画音楽、テレビやCMの音楽、歌、舞台音楽など、幅広い色彩の音楽を、繊細な音楽表現で描いています。主な作品は、映画『校庭に東風吹いて』、『ひまわり 沖縄は忘れない あの日の空を』、『アンダンテ 稲の旋律』、テレビアニメ『アスタロッテのおもちゃ!』など。特技は、集中力が長時間持続すること。好きなものは、美しいもの、映画、本、マカロン、チョコレート、高い所。好きな言葉は、「芸術家は弱者の味方である」。ドストエフスキー、太宰治、寺山修司、芥川龍之介、江戸川乱歩、夢野久作などを愛読しています。