日記

映画と映画の間に

最近観た『その男ゾルバ』という古い外国映画が、

「どこかで観たことあるな」

と感じたのは、よく知っている映画の中で観たモチーフと
似ているものがたくさんあったためでした。

僕の大好きな、寺山修司の『田園に死す』という映画に、
とてもよく似ていたのです。

黒衣の老婆たちが死神のように集う恐ろしいシーンや、
村八分のような閉鎖的なものが描かれるところも同じです。
どちらの映画にも、美しく妖艶な未亡人が登場しますし、
道化のような不思議なおばあさんも出てきます。

映画のストーリーやテーマが大きく異なるものであっても、
こういった小さなモチーフに共通点が見られることが、
映画をたくさん観ているとたまにあって、
どちらかの監督の作品を、もう一方の監督は意識したのかな、
などというように、その舞台裏に夢が膨らみます。

あからさまなパロディーではなく、小さなモチーフやニュアンス
の相似、小道具や台詞の近似点などを、異なる映画において
発見するのもまた、映画の楽しみの一つですね。

今日の音楽

淫らな夢/作曲:山谷 知明

作曲家・株式会社サウンドジュエルデザイナーズ 代表取締役/青森県出身・横浜市在住/映画音楽、テレビやCMの音楽、歌、舞台音楽など、幅広い色彩の音楽を、繊細な音楽表現で描いています。主な作品は、映画『校庭に東風吹いて』、『ひまわり 沖縄は忘れない あの日の空を』、『アンダンテ 稲の旋律』、テレビアニメ『アスタロッテのおもちゃ!』など。特技は、集中力が長時間持続すること。好きなものは、美しいもの、映画、本、マカロン、チョコレート、高い所。好きな言葉は、「芸術家は弱者の味方である」。ドストエフスキー、太宰治、寺山修司、芥川龍之介、江戸川乱歩、夢野久作などを愛読しています。