日記

映画音楽

映画音楽において、作曲家は、

「良い音楽ですね。」

と言われるよりも、

「良い映画ですね。音楽も映画に合っていますね。」

と言われたほうが嬉しいものです。

映画の主役は音楽ではなく映画そのものだからです。
音楽は、役者さんやカメラマン、照明さんや音声さんたちと
一緒にひとつのものを創造しているのであって、それは、
オーケストラの合奏やジャズのセッションによく似ています。
もちろん「ソロ演奏」のように、映画の中で、
このシーンは役者さんの演技を、このシーンは効果音を、
このシーンは音楽を、というように、ひとつの表現手段が
ステージの真ん中に出て主張する場面もありますが、
その際には、他の者たちは一歩後ろに下がります。
最初から最後までひとつの表現手段(たとえば音楽)が
常にセンターを独占していたのでは、
総合芸術である映画の魅力は半減してしまうことでしょう。

女優さんの物悲しげな横顔を美しく照らす灯りのような、
そんな音楽を作りたいものです。

作曲家・株式会社サウンドジュエルデザイナーズ 代表取締役/青森県出身・横浜市在住/映画音楽、テレビやCMの音楽、歌、舞台音楽など、幅広い色彩の音楽を、繊細な音楽表現で描いています。主な作品は、映画『校庭に東風吹いて』、『ひまわり 沖縄は忘れない あの日の空を』、『アンダンテ 稲の旋律』、テレビアニメ『アスタロッテのおもちゃ!』など。特技は、集中力が長時間持続すること。好きなものは、美しいもの、映画、本、マカロン、チョコレート、高い所。好きな言葉は、「芸術家は弱者の味方である」。ドストエフスキー、太宰治、寺山修司、芥川龍之介、江戸川乱歩、夢野久作などを愛読しています。