日記

正論は人を傷付ける

正しいことを言うことが必ずしも良いこととは限りません。

分かりやすい例を挙げますと、
たまに、お医者さんで患者さんに説教する人がいます。
それもかなり高圧的な言い方で説教しますので、
それによってひどく傷付いたという人の話をよく耳にします。

お医者さんも決して悪人なのではなく、むしろ強い信念を持って
仕事をしている場合にこのようなことは多いものです。

たとえばお母さんと赤ちゃんの幸福について強い信念を
持っている産科のお医者さんが、中絶を希望する女性に対して
自らの強い信念に基づいて説教をしてしまう例があります。

その女性には中絶を決断するに至った大きな事情があるはずで、
それだけでもとても苦しい想いを抱えているに違いないのに、
助けてもらいたい一心でお医者さんに行ったら、
そこできつく説教されてしまったというのでは、
もっと悲しくなってしまいますよね。

お医者さんの言うことは正論かもしれませんが、
女性の心にさらなるストレスと悲しみを
与えることになってしまうでしょう。
お医者さんは正しいけれど、
間違った行動を取っていることになります。

ましてや病院は、弱った人がやってくる場所なのですから、
まず基本的な姿勢として、自分の信念よりも先に
患者の気持ちに寄り添う姿勢が必要になります。

それは、お医者さんだけではなく、
その他すべての仕事において同じことが言えるでしょう。
そして、真面目に自らの仕事に取り組んでいればいるほど
陥りやすい行動のパターンです。
(いい加減に仕事をしている人は、説教することもありませんが
相手の幸せなど考えてもいないのでこれはもっと問題です。)

「正論を言う時には、申し訳ないという気持ちで
 言わなければいけない。
 なぜなら、正論ほど人を深く傷付けるものはないのだから。」

という言葉があるように、正しいこと、間違っていないこと
というのは、人を傷付けてしまう性質があるようです。

なぜなら、多くの人は自分の間違いに、
自分自身ですでに気が付いているものだからです。
それを指摘されるのではなくただ優しくかばってほしいのです。

作曲家・株式会社サウンドジュエルデザイナーズ 代表取締役/青森県出身・横浜市在住/映画音楽、テレビやCMの音楽、歌、舞台音楽など、幅広い色彩の音楽を、繊細な音楽表現で描いています。主な作品は、映画『校庭に東風吹いて』、『ひまわり 沖縄は忘れない あの日の空を』、『アンダンテ 稲の旋律』、テレビアニメ『アスタロッテのおもちゃ!』など。特技は、集中力が長時間持続すること。好きなものは、美しいもの、映画、本、マカロン、チョコレート、高い所。好きな言葉は、「芸術家は弱者の味方である」。ドストエフスキー、太宰治、寺山修司、芥川龍之介、江戸川乱歩、夢野久作などを愛読しています。