日記

生活に役立つ音楽

「生活に役立つ音楽を作ってください」

「仕事の能率が上がる音楽を作ってください」

などと言われることがあります。

確かに、音楽と言いますと、

「気分が良くなるから聴く」

ということ以外に目的が無いことに気が付きます。

いや、実際には他にもあるのに、あまり目を向けることがない
と言ったほうが良いでしょうか。

映画音楽においては、

「物語の情感を演出する」

という基本的な使い方の他に、役者さんの演技に力を添えたり、
どうしても消すことのできないノイズを分からなくする役目、
編集のつなぎを補完したりする役目もあります。

また、お店などの商業空間においては、BGMを流すことで、
殺伐とした雰囲気を緩和させるのに役立ちます。
お客さん同士の会話と会話の間に時折挟み込まれる
冷や汗の出るような「間」を埋める役目も大いにあるでしょう。

お医者さんの待合室などで流す静かな音楽は、診療の恐怖や、
身体的な苦痛まで和らげる効果があるかもしれません。

音楽は心にスーっと入り込んできて、自然なかたちで効果を
発揮する特性を持っていますので、

「生活に役立つ音楽」

という視点で、もっと開発の余地があるでしょう。

作曲家・株式会社サウンドジュエルデザイナーズ 代表取締役/青森県出身・横浜市在住/映画音楽、テレビやCMの音楽、歌、舞台音楽など、幅広い色彩の音楽を、繊細な音楽表現で描いています。主な作品は、映画『校庭に東風吹いて』、『ひまわり 沖縄は忘れない あの日の空を』、『アンダンテ 稲の旋律』、テレビアニメ『アスタロッテのおもちゃ!』など。特技は、集中力が長時間持続すること。好きなものは、美しいもの、映画、本、マカロン、チョコレート、高い所。好きな言葉は、「芸術家は弱者の味方である」。ドストエフスキー、太宰治、寺山修司、芥川龍之介、江戸川乱歩、夢野久作などを愛読しています。