日記

美しい悪夢の音楽

江戸川乱歩の「現世(うつしよ)は夢、夜の夢こそまこと。」
という言葉が大好きです。

現実の世界は本当は夢で、
眠っている時に見る夢は本当は現実である。

という何とも不思議な、少し怖いような言葉ですね。

僕自身、夢の中で

「これは夢だ。」

とはっきり意識することがあります。
夢の中に忽ち現実が舞い降りてくるわけです。

また、心配ごとで頭がいっぱいだったり、
好きな人のことを想ってボーっとしている時など、
さっきまで自分が何をしていたのか、
どの道を通ってここまで来たのか分からない、
というようなことがあります。
現実世界にいながらにして夢を見ているわけです。

今、目の前で起きていることはもしかしたら夢かもしれません。
夢の中で目覚めているのです。

そんな少し怖いような、ぼんやりとした妖しげな夢、
色の付いた霧のような美しい悪夢をコンセプトに、
音楽集を作りました。

どうぞお楽しみいただければ幸いです。

夢/山谷 知明

作曲家・株式会社サウンドジュエルデザイナーズ 代表取締役/青森県出身・横浜市在住/映画音楽、テレビやCMの音楽、歌、舞台音楽など、幅広い色彩の音楽を、繊細な音楽表現で描いています。主な作品は、映画『校庭に東風吹いて』、『ひまわり 沖縄は忘れない あの日の空を』、『アンダンテ 稲の旋律』、テレビアニメ『アスタロッテのおもちゃ!』など。特技は、集中力が長時間持続すること。好きなものは、美しいもの、映画、本、マカロン、チョコレート、高い所。好きな言葉は、「芸術家は弱者の味方である」。ドストエフスキー、太宰治、寺山修司、芥川龍之介、江戸川乱歩、夢野久作などを愛読しています。