日記

自分のやり方

仕事でも創作でも何かをする時には、
その人それぞれのやり方というものがあります。

僕が以前、映画音楽を初めて作ることになった時に、
著名な作曲家の方々とお話させていただく幸運に恵まれ、
映画音楽を作る時にはどんなやり方をしていらっしゃるか
具体的な心構えのようなことを尋ねたことがあります。

ある作曲家(Aさんと呼びます)は、

「まず脚本を読み、その作品のテーマに関する他の書物も読み、
 テーマを自分の中にしっかり取り込んでから作ります。」

とおっしゃいました。

また、別の作曲家(Bさんと呼びます)は、

「まず、監督の以前の作品を一通り観ます。
 それを踏まえて作ったほうが早くOKが出るよ。」

と教えてくれました。

AさんもBさんも、皆様がよくご存知の映画の音楽を
たくさん手がけていらっしゃいますので、
どちらの方の助言にも説得力があります。

「創作」という観点から見ますと、
Aさんのご助言のほうが良いような気もしますし、
「仕事」という観点から見ますと、
Bさんの心構えで行ったほうが効率的です。
(仕事において効率は重要視されなければいけません。)

つまり、人それぞれに独自のやり方があり、
そのどれも良いのですね。

ただし、Aさんがある日突然Bさんのやり方をしたり、
BさんがAさんのやり方を真似したりすると
なかなかうまくいきません。

人は、自分に合った、自分が慣れた、長年の間訓練してきた
自分だけのやり方でやるほうが良いものです。

まだそういうものを持っていない人でも遅くはありません。

自分のやり方に真面目に向き合い、自分のやり方に集中し、
自分のやり方を信じて続けていくと良いでしょう。

作曲家・株式会社サウンドジュエルデザイナーズ 代表取締役/青森県出身・横浜市在住/映画音楽、テレビやCMの音楽、歌、舞台音楽など、幅広い色彩の音楽を、繊細な音楽表現で描いています。主な作品は、映画『校庭に東風吹いて』、『ひまわり 沖縄は忘れない あの日の空を』、『アンダンテ 稲の旋律』、テレビアニメ『アスタロッテのおもちゃ!』など。特技は、集中力が長時間持続すること。好きなものは、美しいもの、映画、本、マカロン、チョコレート、高い所。好きな言葉は、「芸術家は弱者の味方である」。ドストエフスキー、太宰治、寺山修司、芥川龍之介、江戸川乱歩、夢野久作などを愛読しています。