日記

自由すぎて自由ではない

しっかりしたルールや決まり事があったほうが、
人間は自由になれると最近気が付きました。

何もかも取り払ってしまうと逆に何もできなくなりますし、
しっかりした決まりがあるほうが美しく動くことができます。

たとえば僕がやっている音楽を例にしてみますと、
音楽には小節というものがあって、無限の時間がある一定の
決められた長さによって区切られます。
その「時間に付けた目盛」の上で音が自由に動き、
美しい音楽が表現されていきます。

もちろんそういった時間を区切ることへのアンチテーゼとして、
小節の無い音楽なども作られましたが、それはどちらかといえば
学術的、技術的な実験に近く、繰り返し聴きたいと思うような
美しさがもたらす快感をあまり感じることができません。
(もちろん中にはそれに快感を感じる人もいます。音楽は主観的
に音を楽しんで良いのですから悪いということはありません。)

ある整った目盛だとか、揺るぎない厳格な規則の上でこそ
人は自由に動き、自由に表現できるのであって、
何もないところには自由さえありません。

ですから、「自由に生きたい」という人がいらっしゃったら、
逆説的な言い方になりますが、「自らにルールを課す」という
ことを試してみてはいかがでしょうか。
自由すぎて自由ではなかった時間が美しく整ってくるでしょう。

作曲家・株式会社サウンドジュエルデザイナーズ 代表取締役/青森県出身・横浜市在住/映画音楽、テレビやCMの音楽、歌、舞台音楽など、幅広い色彩の音楽を、繊細な音楽表現で描いています。主な作品は、映画『校庭に東風吹いて』、『ひまわり 沖縄は忘れない あの日の空を』、『アンダンテ 稲の旋律』、テレビアニメ『アスタロッテのおもちゃ!』など。特技は、集中力が長時間持続すること。好きなものは、美しいもの、映画、本、マカロン、チョコレート、高い所。好きな言葉は、「芸術家は弱者の味方である」。ドストエフスキー、太宰治、寺山修司、芥川龍之介、江戸川乱歩、夢野久作などを愛読しています。
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