日記

雰囲気の創造

音楽を聴く時に人が意識するのは、主にメロディーラインと、
それを支えるベースライン、そしてそれらをつなぐハーモニーや
速度(テンポ&リズム)ですが、そのような「音楽の輪郭」は、
音楽全体の要素のたった20%ほどです。

残りの80%の要素は、「雰囲気」を創るための
細部の演出であると言うことができるでしょう。

つまり、人間の無意識の部分に語りかける仕掛けです。

音楽を聴いた時に、メロディーやリズムは好きだけれど、
何となく全部は好きになれないとか、何となく暗い、明るい、
何となく心地良い、なぜか分からないけれど心から離れない、
など、「何となく」という経験をするものですが、
この「何となく」を創るために作家は多くの時間を費やします。

はたから見ると、

「どうしてそんな小さなこと、誰も気付かないようなことに
 たくさんの時間をかけるのですか?」

と思われるでしょう。

具体的かつ明確であるメロディーラインやハーモニーの創造より
この「雰囲気の創造」というのはとても困難であり、
まるで雲をつかむかのような作業が延々と続くことになります。

作っては壊し、作っては捨て、捨てたもの壊したものをまた戻し
ということを

「これでよし」

と自分が納得するまでやることになります。

「雰囲気」というと、手癖に任せて適当に、と思われがちですが
自分が思い描いた通りに雰囲気を構築するのは至難の業です。

作曲家・株式会社サウンドジュエルデザイナーズ 代表取締役/青森県出身・横浜市在住/映画音楽、テレビやCMの音楽、歌、舞台音楽など、幅広い色彩の音楽を、繊細な音楽表現で描いています。主な作品は、映画『校庭に東風吹いて』、『ひまわり 沖縄は忘れない あの日の空を』、『アンダンテ 稲の旋律』、テレビアニメ『アスタロッテのおもちゃ!』など。特技は、集中力が長時間持続すること。好きなものは、美しいもの、映画、本、マカロン、チョコレート、高い所。好きな言葉は、「芸術家は弱者の味方である」。ドストエフスキー、太宰治、寺山修司、芥川龍之介、江戸川乱歩、夢野久作などを愛読しています。
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