義務教育を受けている時、
「どうしてこんなことを勉強しなければいけないのか」
「わたしの将来の夢は○○なのだからこの勉強はしなくて良い」
などということを、誰もが一度は思ったことがあるでしょう。
分野を一つに絞って、専門性を大切にし、その細い道を長く歩む
ことの大事さは、以前ここでも書きましたが、一見すると関係の
ないように思うことでも、自分の専門分野に影響を及ぼします。
たとえば僕は音楽をやっているわけですから、今もこれからも
「音楽の勉強」を続けることを基本としますが、それ以外のこと
が、音楽を作る上で役立つことがたくさんあります。
そもそも「音楽を美しく作る」勉強はしていますが、
その一番最初のきっかけとなる「音楽の種」は、
音楽以外のところからしかやってきません。
美しい大樹の絵や行ったことのない場所の写真、神秘的な数式、
生物図鑑、日本語の響き、壮大な歴史物語、そういったものが
「音楽の種」となって、楽器を編成するヒントとなり、
テンポやリズムが決まり、旋律が浮かび上がってきます。
つまり、この世のどんなことでも、音楽を作るために役に立つ
ということになるわけです。
どんなことであっても、学習する機会があったなら、
深く学んでおいたほうが将来の助けとなるでしょう。
自分の専門分野の勉強を続けながら、この世界のありとあらゆる
ことに好奇心を持てなければいけませんね。