日記

音楽を作るソフトについて

作曲や編曲をしていらっしゃる方から、オススメの制作ソフトを
尋ねられることがよくあります。

むかしは、譜面を書いてそれを納品することが
作曲家や編曲家の仕事だったわけですが、現代では、
「耳に聞こえるかたち」にまでしっかり作ってあげることが
仕事として重要であると言えるでしょう。

もちろん譜面を作り、演奏者を集め、録音をするということは
基本ですが、コンピューターのソフトや音源を駆使すると、
ありとあらゆる楽器の音を低コストで導入することができます。

今はハリウッド映画でも生演奏の録音に加え、
コンピューターで作った音を重ねて音楽設計しています。
そのほうが迫力が出ますし、人件費を抑えることもできます。

生演奏を録音するというのは大変なことです。
演奏者のギャランティーに加え、スタジオ代、エンジニア代など
多額の費用が必要になりますし、プロジェクトに参加する
メンバーのスケジュール調整の手間もあります。
また、演奏者の技術によって、望んだ演奏を得られないリスクも
あります。

その点、コンピューターを使いますと、100%思い通りの演奏を
してくれますし、何度演奏させてもギャラはかかりません(笑)。
テンポ変更やキー変更も思いのままです。

音楽を制作するソフトは大きく3つに分けることができます。

1、音楽を作るための基本ソフト
DAW(デジタル・オーディオ・ワークステーションと言います)は
MIDIという規格に沿って音符を打ち込んで音楽を作るソフトです。
このソフトがあって初めて様々な音楽を作ることができます。
すぐに使えるように、いくつかの音源が最初から入っているもの
が多いですね。

2、音源
各楽器の音源のソフトです。「1」のDAWに読み込ませることで
使用できるようになります。ピアノ、オーケストラの各種楽器、
ドラム、ベース、ギター、民族音楽の楽器、人の声など、
様々な音源があり、個別に購入することができますので、
お金を少しずつかけながら、「仮想空間の演奏者」を増やして
いく感覚です。

3、楽譜を作るためのソフト
「1」のDAWでも楽譜を表示・印刷することはできるのですが、
きれいな譜面を作ることはできません。
それは、音源を鳴らすためのデータが必ずしもそのまま譜面の
データになるとは限らないからです。
たとえばある音符をトリルで演奏したいとします。
楽譜データとしてはその音符に「tr」と付けるだけで良いですが、
DAWでは32分音符などの細かい音符で
たくさん打ち込まなければいけません。
そうしないとトリルの演奏に聞こえないからです。
しかしこのデータを逆に譜面にすると、
32分音符の連打が表示された譜面ができあがってしまいます。
ですので、音源を作るソフトと楽譜を作るソフトは、
別々に用意する必要があるでしょう。

プロが使用しているソフトで、僕自身がおすすめのものを
以下に記述させていただきます。

1、音楽を作るための基本ソフト
◆Cubase
http://japan.steinberg.net/jp/products/cubase/start.html
◆Logic
https://www.apple.com/jp/logic-pro/
◆ProTools(録音に特化したソフト)
http://www.avid.com/JP/products/pro-tools-software

2、音源
◆Ivory(ピアノ)
http://www.minet.jp/synthogy/ivory
◆Vienna Instruments(オーケストラ)
http://www.crypton.co.jp/mp/pages/prod/vienna/
◆BFD(ドラム)
http://www.minet.jp/fxpansion/bfd3
◆Trilian(ベース)
http://www.minet.jp/spectrasonics/trilian
◆Real Guitar(ギター)
http://www.crypton.co.jp/mp/do/prod?id=36130
◆その他たくさんの音源を以下で見つけることができます
http://www.crypton.co.jp/mp/do/prod/search/vi

3、楽譜を作るためのソフト
◆Finale
http://www.finalemusic.jp
◆Siberius
http://www.sibelius.jp

ソフトを持っているだけでは音楽を作ることはできませんので、
基本の勉強は必要ですが、道具(ソフト)は日々進化しています。
上手に取り入れると制作が加速します。

作曲家・株式会社サウンドジュエルデザイナーズ 代表取締役/青森県出身・横浜市在住/映画音楽、テレビやCMの音楽、歌、舞台音楽など、幅広い色彩の音楽を、繊細な音楽表現で描いています。主な作品は、映画『校庭に東風吹いて』、『ひまわり 沖縄は忘れない あの日の空を』、『アンダンテ 稲の旋律』、テレビアニメ『アスタロッテのおもちゃ!』など。特技は、集中力が長時間持続すること。好きなものは、美しいもの、映画、本、マカロン、チョコレート、高い所。好きな言葉は、「芸術家は弱者の味方である」。ドストエフスキー、太宰治、寺山修司、芥川龍之介、江戸川乱歩、夢野久作などを愛読しています。