「相手のことを考えましょう」
と簡単に言われますが、それが出来る人はいったいどのくらい
いるでしょう。
相手のことを考えるのは「自分」ですから、どうしてもそこに
自分の感情が少なからず反映されてしまいます。
自分の感情を少しも反映させることなく、相手のことを考える
ことが出来るとすれば、それは感情を持たないロボットという
ことになるでしょう(笑)。
感情が反映されてしまうということは、相手から何かを引き出し、
相手よりも自分の利益のことを先に考えてしまう欲だけではなく、
相手の機嫌を損ねないようにという恐怖に似た種類のものもあり
ます。
そのどちらも、相手にとっては無関係なものであり、関係がある
のは自分自身となりますので、そこに引きずられているのであれ
ばそれは、相手のことを考えたことにはならないでしょう。
相手のことを考えるのは本当に難しいものです。
水の中/作曲:山谷 知明