音楽やグラフィック、写真など、何かを作るというすべてのこと
に共通することですが、
「こうしたい」
と思ったことを実現するために、その方法は一つではなく、
たくさんのやり方があるものです。
たとえば、
「風が吹くような印象」
というものを音楽で表現したいとしましょう。
流れるような弦楽器の旋律を作ることもできるでしょうし、
木管楽器で透き通るようなハーモニーを作ることでもそれは表現
できるでしょう。
複数の楽器を使わず、ピアノの高音だけを使ってキラキラとした
風の動きを作ることもできるでしょう。
楽器編成だけでも何通りもの種類があるのですから、音楽のスタ
イルも含めるとそれこそ無数の方法が存在することになります。
つまり、その中からどれか一つの方法を選ぶだけということにな
るでしょう。
そのようにしてみると、ものづくり、創作というのは、
無数の方法の中から一つずつ選び、それを積み重ねることによっ
てかたち作っていくものと考えることができます。
ゆらめき(バージョン2)/作曲:山谷 知明