メール、電話、対面、手紙、SNSなど、現代は様々な連絡手段が
あります。
これらすべてを用途に応じて使っていますが、これらの中で苦手
で苦手でしかたないのが電話です。
どんなに優れた回線でも、0.1秒ほどの音声のタイムラグがあり、
それをとても気持ち悪く感じてしまうのです。
こちらの声が少し遅れて相手に届き、それを聞いた相手の返事が
また少し遅れてこちらに届きます。
そのタイムラグによって認識にズレが生じて、双方の発音タイミ
ングが重なってしまったり、同じことを何度も聞き返してしまっ
たりした経験は誰でもお持ちなのではないでしょうか。
実際に会って話をするとそういうことはありません。
声が瞬時に届きますし、繊細なニュアンスもしっかり伝わります。
また、メールは、対面で話すのとは違ったメリットがあります。
順序立てて丁寧に説明することができますし、記録としてしっか
り残すこともできます。
電話は、緊急事態の際には役に立ちますが、それ以外の場合は、
伝達のタイムラグがありますし、音声も不明瞭でニュアンスも
伝わりませんし、一方が一方の時間を強引に拘束してしまうなど、
メリットよりもデメリットのほうが多いように思います。
緊急事態というのは人生の中で数えるくらいしかないでしょう。
電話はそのような時にのみ使い、通常は、メールか会って話すか
でじゅうぶんなのではないでしょうか。
そして、コミュニケーションでそれら以上に大切なものとして、
手紙の存在を挙げておきたいと思います。
人と人とのコミュニケーションにおいて、手紙ほど美しく、
心のこもったものはないでしょう。
手紙/作曲:山谷 知明