日記

愛と時間の重みを感じられるかどうか

コンピューターによって、むかし人間が行っていた機械的な作業
を自動で肩代わりさせることができ、人件費が圧縮されて、経営
効率は改善したと言えるでしょう。

しかし、その段階で仕事を失った人の数は計り知れません。

昨今、「AI」に関する社会の興味は増加しており、技術の発達と
共に、かなりのスピードで高度化が進んでいます。

3歳の子供が、iPhoneのSiri(AIのプログラム)に話しかけて
その日の天気予報を調べたり、目的の動画を検索しているのを
目の当たりにして驚きますが、これは「AI」が人間社会に自然に
浸透してきたことを証明していると言えるでしょう。

機械的な仕事だけではなく、知的な仕事、創造的な仕事も、
コンピューターに奪われてしまう時代の到来が、そう遠くはない
と言われています。

「AIが描いた絵に、人間は感動するのか」

という議論がたくさん繰り広げられていますが、それは、

「AIに愛を感じるかどうか」

「創作にかかった時間を無視できるかどうか」

にかかっていると言えるでしょう。

生身の人間の画家が、空腹に耐えて(現代ではそんな画家はあま
りいないでしょうが)1年かかって描いたのと同じような絵を、
AIロボットがたった1分で描き上げました。

AIに対して愛を感じていて、その絵が出来上がるのにかかった
時間を知らなかったとしたら、感動する可能性はあります。

そもそも、AIに対する愛がなければ、

「所詮、機械が描いた絵だ」

という白けた気持ちになってしまうでしょうし、
もしもAIに対する愛があったとしても、1分で描いたという事実
を知ってしまったら、

「たった1分で描いたのか」

というように、絵に対する「重み」を感じることができない
でしょう。

このように、「愛と時間の重み」を感じられるかどうかという
問題が、AIと生身の人間との間には立ちはだかっているのです。

今日の音楽

感傷の秋/作曲:山谷 知明

作曲家・株式会社サウンドジュエルデザイナーズ 代表取締役/青森県出身・横浜市在住/映画音楽、テレビやCMの音楽、歌、舞台音楽など、幅広い色彩の音楽を、繊細な音楽表現で描いています。主な作品は、映画『校庭に東風吹いて』、『ひまわり 沖縄は忘れない あの日の空を』、『アンダンテ 稲の旋律』、テレビアニメ『アスタロッテのおもちゃ!』など。特技は、集中力が長時間持続すること。好きなものは、美しいもの、映画、本、マカロン、チョコレート、高い所。好きな言葉は、「芸術家は弱者の味方である」。ドストエフスキー、太宰治、寺山修司、芥川龍之介、江戸川乱歩、夢野久作などを愛読しています。