日記

完全に一人きりになることができない時代に

一つのことに集中するのがとても難しい時代です。

入り込んでくる情報を遮断するのが一苦労なのです。

仕事に集中したい時、一人で部屋に籠って取り組もうと思います
が、インターネットにアクセスしたパソコンやスマホが身近に
ある場合、それは部屋の窓を開けているのと同じで、連絡や情報
がどんどん入り込んできます。

本当に一人になりたいのなら、パソコンやスマホと自分を隔離し
なければいけないでしょう。

仕事でパソコンを使うという場合は、インターネットにつながっ
ていないパソコンが望ましいですが、業務上それは難しいです。

つまり、現代においては、仕事をする場面では、完全に一人に
なることはできないのです。

ではどうするか。

その環境に自分を合わせていくしかありません。

細切れにされがちな時間の中で一つの仕事を完成させていく技術
を身につけていくと良いでしょう。

それは、音楽制作の現場であっても同様です。

作曲や音楽制作というと、サイレントな部屋に閉じこもって、
一人きりで創作に没頭している情景を思い浮かべる方が多いので
はないかと思いますが、実際は違います。

周囲で子供が走り回っている中でもメロディーを発想しますし、
他の仕事をしながら、編曲のプランを練ります。

メールを書きながら、リスニングチェックをしたり、
スマホで人と話しながら楽譜を書いたりします。

「こんな状況では音楽など作れない」

と以前は思っていましたが、不思議なことに、音楽以外のこと
から刺激を受けるかたちになって、これまで想像もしなかった
音楽的インスピレーションを得られることがあり、やはり、作曲
は人間の生活環境に合わせて変わっていくのだなと実感します。

今日の音楽

曇り空/作曲:山谷 知明

作曲家・株式会社サウンドジュエルデザイナーズ 代表取締役/青森県出身・横浜市在住/映画音楽、テレビやCMの音楽、歌、舞台音楽など、幅広い色彩の音楽を、繊細な音楽表現で描いています。主な作品は、映画『校庭に東風吹いて』、『ひまわり 沖縄は忘れない あの日の空を』、『アンダンテ 稲の旋律』、テレビアニメ『アスタロッテのおもちゃ!』など。特技は、集中力が長時間持続すること。好きなものは、美しいもの、映画、本、マカロン、チョコレート、高い所。好きな言葉は、「芸術家は弱者の味方である」。ドストエフスキー、太宰治、寺山修司、芥川龍之介、江戸川乱歩、夢野久作などを愛読しています。