「もうどうなってもいいや」
苦境に陥ると、自暴自棄になります。
これまで積み上げてきた積み木の山を、自分自身の手で一気に
壊したい衝動に駆られます。
将棋盤をひっくり返す最後の手段に出たり、壁を叩いたり蹴った
りして穴をあけようとしたり、とにかく身の周りのものを破壊し
てすべてをリセットしたいという気持ちになります。
そのこと一つを取ってみても、人間が破滅するのは、最後は
自分自身の手によってであることが分かります。
誰かの手によって破滅させられるのではありません。
自分で勝手に自滅するのです。
つまり、最後の砦を自分自身で守ることが大切です。
自分を粗末にしたり、自分を諦めたり、自分を捨てたりすること
がないようにしなければいけません。
そもそもこの世の中で誰を信じたら良いのでしょうか。
信じられる最後の一人は誰でしょうか。
総理大臣でしょうか。
学校の先生でしょうか。
友人でしょうか。
家族でしょうか。
家族でさえ、最後の砦を守ってくれる最後の一人ではありません。
自分を一番大切にできる人、それは自分自身です。
それができなくなった時、一気に破滅への道を突き進むことに
なるでしょう。
海/作曲:山谷 知明