子供の心はとても純粋で、街で困っている人を見かけると、
まるで自分のことのように心の底から心配します。
先日、バスの中でひどく嘔吐をしている酔っ払いがいました。
僕を含め多くの大人の乗客が、関わらないようにしようと完全に
目を背け、バスの運転手さんでさえ、
「大丈夫ですか~、降りますか~」
と迷惑そうにマイクで話す中、子供たちだけは、
「お父さん、お父さん、あの人大丈夫なの?
道で吐いちゃうんじゃないの?」
と心配そうに話しています。
こういう子供たちの反応を見て大人たちはハっとなります。
いったいいつから人間は、人が人を想う純粋な心を捨て去ってし
まうのだろう、いったいいつから自分のことだけを考えるような
大人になってしまうのだろうと悲しい気持ちに打ちのめされます。
子供の心はとても純粋で、自分の夢は絶対に叶うと信じています。
それが、大人になるに連れて、夢は叶わないものだと思うように
なって、やがて夢を捨てていきます。
冬の窓/作曲:山谷 知明