日記

自由は人を破滅させます

人間が持っている「本能」は、身の周りの危険を回避したりする
ために重要な能力ですが、その本能がアダとなってしまう場合が
あります。

太古の昔は、24時間365日、危険の中で暮らさなければいけませ
んでした。

いつ猛獣に襲われて命を落とすか分かりませんし、
いつどこに行けば食料にありつけるかも分からなかったのです。

そのため、人間は本能に従って、危険に対する感覚を敏感にして
身を守ろうとしたり、果実のなる木を見つけるとむさぼるように
食べて、それこそ何日分の空腹を一気に満たそうと、満腹になる
まで食べました。

ところが現代社会では、そのような原始的な身の危険はありませ
ん。食べ物もいつでも何でも好きなだけ食べることができます。

原始的な危険があるからこそ、四六時中恐怖のアンテナを張り、
食料にいつありつけるか分からないからこそ、ありつけた時には、
むさぼるように食べても良かったのですが、今、その原始的な
危険が無くなったにも関わらず、本能だけは依然として人間の中
に居座り続けています。

その結果どうなるでしょうか。

潜在的な恐怖心が過剰になって、疑心暗鬼の心が生まれ、周囲の
誰も信じられなくなり、慢性的な不安に苦しむようになります。

食欲に身を任せるような暮らしになり、食べることを抑えること
ができず、肥満に悩むようになります。

つまり、現代人は、原始的な危険を克服したために、過度な恐怖
心を抑えたり、過度な食欲を抑えたりすることを考えなければ
いけなくなってしまったのです。

今は自宅で仕事をする人が増えていますね。

そうなると、何時に起きても良いですし、いつ食事をしても良い
ですし、何か食べながら仕事をしたり、だらしない格好で仕事を
しても誰にも怒られることはありません。

すべて自由です。

しかし、そのように本能に任せて自由にすると、大変なことに
なってしまうのは簡単に想像できますね。

そこで、自宅で仕事をする時でも、起きる時間、仕事をする時間、
仕事をする場所、食べながら仕事をしない、仕事着に着替える、
だらしない格好で仕事をしない、などというように、自分自身で
いちいちルールを決めてそれを厳格に守らなければいけません。

それはそれは苦しいものでしょう。
本能を抑えることになるのですから。

そのように、自由というものはとても苦しいものなのです。

誰かに監視されたり、ルールを課せられたりしながら仕事をする
ほうがよっぽど楽だと思います。

自制、節制。

自由と自制をセットにする。

それが現代人が幸せに生きるためのテーマとなるでしょう。

自制することによって幸せのスケールが縮小するのではなく、
むしろ増大するのだと思います。

今日の音楽

失われた風景/作曲:山谷 知明

作曲家・株式会社サウンドジュエルデザイナーズ 代表取締役/青森県出身・横浜市在住/映画音楽、テレビやCMの音楽、歌、舞台音楽など、幅広い色彩の音楽を、繊細な音楽表現で描いています。主な作品は、映画『校庭に東風吹いて』、『ひまわり 沖縄は忘れない あの日の空を』、『アンダンテ 稲の旋律』、テレビアニメ『アスタロッテのおもちゃ!』など。特技は、集中力が長時間持続すること。好きなものは、美しいもの、映画、本、マカロン、チョコレート、高い所。好きな言葉は、「芸術家は弱者の味方である」。ドストエフスキー、太宰治、寺山修司、芥川龍之介、江戸川乱歩、夢野久作などを愛読しています。
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