僕は一つのものをずーっと使い続ける性分のため、珈琲を飲む
カップもいつも同じ、書く時に使うペンも、服も、靴も何でも
いつも同じということになります。
それは物にとってはあまり良くないようですね。
適度に休ませながら使うほうが、物を長持ちさせるには良いとの
ことです。
それが頭では分かっていても、どうしても同じ物を使わずには
いられません。
いくつかある服の中から、いつも同じ服を選んでしまいます。
同じ食器を使わなければ心が落ち着きません。
音楽制作の時にも、無数にある音源の中からいつも使っている
ピアノの音をすぐに選んでしまいますし、今日こそ新しいものを
使ってみようと意気込んでみても、少し使っただけで、やっぱり
違う、いつものがいいな、となってしまいます。
きっと、物や道具について、選ぶストレスを極限まで減らしたい
のだと思います。
選ぶのは楽しい、商品にはバリエーションを、などと言われます
が、選択するというのはリスクであり、そこにストレスを感じる
人間もいるということです。
スペクタクル/作曲:山谷 知明