幼い頃、僕のおじさんが筋トレをしているのを見て、
「何をしているの?」
と訊いたら、
「身体をこんな風に強くするためだよ」
と言いながら、素晴らしい腕の筋肉の膨らみを見せてくれたこと
があって感動したことを覚えています。
「人間は自分自身を鍛え続けなければいけない」
とも言っていました。
子供時代は日々成長であり、毎日、身体や心を鍛えているような
状態が自然ですが、大人になるに連れて日々生きていくだけで
精一杯で、自分自身を鍛えるということを忘れてしまいます。
それならば、
「生きることはスポーツだ」
というテレビCMのキャッチコピーの通りに、毎日の生活のことを
すべて自分自身を鍛えるためのものとして捉えようと思いました。
負荷がかかることはすべて自己鍛錬に利用できると思います。
重い物を運ぶ時、小さな作業を長時間続けなければいけない時、
心理的にやりにくいことに挑戦する時、もう諦めようと思うその
瀬戸際、面倒なことをする時、急いで何かをしなければいけない
時など、身体や心に負荷がかかることはすべて自分自身を鍛える
トレーニングの一つとして考えることができるでしょう。
たったそれだけで、後ろ向きな気持ちが前向きな気持ちに変わり、
「やりたくない」が「やってやろう」という意欲に変わり、
同じことをするのでも効果がまったく違ったものになるでしょう。
冬の窓/作曲:山谷 知明